白鳥
私は子供の頃から白鳥が好きだ。
「みにくいあひるのこ」 の絵本はボロボロになるまで読んだ。
高校生の頃テレビで白鳥の水中の足の動きを見て
ますます好きになった。
水面の優雅な白鳥とは 掛け離れた足の動きを見て
驚きを隠せなかった。水中の足は白鳥とは思えない
左右に大きくもがくようにわさわさと
格好悪くバタバタと足を動かすのだ。
それを顔に少しも出さず すました上品な感じの
白鳥を尊敬してしまった。人生も白鳥の如くあるべきと。
どんなに生活が大変でも
苦しい事も悲しみも水中に隠して人には見せず
優雅に微笑んでいようと
心に決めていた。
だけど無理でした。子育て中は髪振り乱し
四人の子の上から下までの年齢差が5年と3ヶ月
ほとんど年子で母乳で育て 優雅に微笑んでは
いられなかった。
白鳥を目標にしていた気持ちは どこかに捨てたのかな?
それともどこか心の底に眠ってるのかな?
なんて 今日 洗濯しながら 考えた。